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避妊手術でお預かりしたワンちゃんの1日に密着!

竹林賢作

竹林 賢作

こんにちは!長い期間ブログの更新が滞ってしまいました、、
なるべくこまめに更新しますので、チェックして下さい。

本日はご相談の多い避妊・去勢手術について、当院での当日の流れをまとめました。

「手術を考えているけど、預けたあとでどんなことされているか心配!」という飼い主様はぜひ参考にして下さい。

 

以前に当院で避妊手術を実施した わさびちゃん♀ をモデルにご紹介していきます。
男の子の去勢手術、ネコちゃんの手術も同様の流れになります。

入院から退院までの流れ

  • 1 お預かり
  • 2 血管確保・麻酔薬の投与
  • 3 気管挿管・全身麻酔
  • 4 各種モニターの取り付け
  • 5 毛刈り・消毒
  • 6 手術開始
  • 7 手術終了
  • 8 入院室での管理
  • 9 退院
  • 10 抜糸

 

1お預かり

手術当日は朝ごはんをぬいて、午前中の診察時間(9:00〜12:00)に来院していただきます。
当日の体調や体重をチェックし、あらためて手術内容のご説明を行います。ご不明な点はご質問下さい。
問題がなければそのままお預かりして手術までケージですごしてもらいます。

2麻酔薬の投与

前足の血管にやわらかい針を入れ、麻酔薬を投与するためのルートを確保します。
左右どちらかの足の毛を小さく刈らせていただいています。
抗生物質、鎮静剤、痛み止めなど、患者の様子や手術内容にあわせたお薬を使用します。

3 気管挿管・全身麻酔

麻酔が効いてきたらお口から気管に柔らかいチューブを入れます。
当院ではほとんど全ての手術で気管挿管をおこなっています。
気管挿管をしておくことで、麻酔中に呼吸が止まってしまった場合でも人工呼吸器にすぐに切り替えることができます。退院後に声が少し枯れることもありますが数日でもとに戻りますので心配ありません。
気管チューブからは酸素とガス麻酔が流れてきて、手術の間中ずっと麻酔をかけ続けています。

4 各種モニターのとりつけ

手術中の患者の状態を把握するためのモニターを体に取り付けます。
安全に手術がすすめられるように心電図、呼吸数、血圧、体温などいろいろなデータをとりながら麻酔を調整します

5 毛刈り・消毒

手術を行う周辺の毛は広く毛刈りをおこないます。その後しっかりと洗浄、消毒をおこなって準備完了です

6 手術開始

麻酔がしっかりと効き、完全に痛み、意識、動きがなくなったのを確認したら手術開始です

避妊手術(女の子の手術)はおへその下辺りにおよそ2−3cmほど皮膚を切開しておこないます。お腹の筋肉も切開して子宮と卵巣をひっぱり出して切除していきます。筋肉、皮膚を元通りに縫って手術終了です。

去勢手術の傷口はもうすこし下の方(陰嚢とペニスの中間あたり)を切開します。傷口の大きさ1−2cmほどで、ふたつある精巣を一箇所から取りだして摘出します。

電気メスなどを使用して出血の少ない手術を心がけています。

7 手術終了

出血がないことを確認して手術終了です。乳歯が残っている場合は抜歯をしたり、ヘルニアの整復が必要な場合には同時に実施していきます。
爪切り、足裏バリカンはサービスでおこなっています。普段爪切りが嫌いなワンちゃんネコちゃんもこの時だけはしっかりときれいにしておきましょう!

マイクロチップの装着もこのタイミングなら痛みなしで設置することができますのでご相談下さい。
処置が全ておわったら麻酔から覚ませていきます。

8 入院室での管理

麻酔から覚めたワンちゃんネコちゃんは、入院室のケージでお預かりします。
手術直後は麻酔の影響でぼーっとしたり、逆にバタバタしてしまう子もいますが徐々に落ち着いてきてくれます。

手術後は安静と出血の確認のため、一泊入院させてもらいます。(オス猫の去勢手術は日帰りで行います)。
定期的に獣医師や動物看護師が体調を確認し、痛み止めなど必要な治療を行います。

診察時間内であればお見舞いに来ていただくこともできす。お電話いただければ状態のご説明を行っています。
同一建物内に獣医師が常駐しています(二階に住んでます)のでご安心下さい。

9 退院

翌日にもう一度体調のチェックを行い、問題なければ退院となります。
診察時間(午前でも午後でも可)にお迎えに来ていただきます。手術経過のご報告とお家での注意点、お薬の説明をしていきます。

傷口をなめると治りが遅くなってしまうため、抜糸までの間はエリザベスカラーまたはお洋服の着用をお願いしています。術後服をご希望の場合にはスタッフまでお申し付け下さい。

お家では普段どおりの生活をしていただけます。長時間でなければお散歩にも行っていただいて大丈夫です。

 

10 抜糸

一週間後にご来院いただき、体調と傷口の状態を確認します。
問題がなければお腹を縫っている糸を抜糸して終了になります(オス猫の抜糸は必要ありません)。お疲れさまでした。

 

 

竹林賢作

竹林 賢作

小さなころから生き物が好きで、動物博士になることが夢でした。動物図鑑に夢中になり、「動物奇想天外!」などのTV番組をかじりつくように見ていました。犬や猫に囲まれた思春期をすごし、大好きな動物のことをもっと勉強したい、病気の動物を助けたい、という思いで獣医大学へ憧れた獣医師になってもうすぐ9年、これからもペットとご家族の幸せのために努力していきたいと思います。